仁王輪道を駆け抜ける!~1泊2日:国東半島の歴史と文化を巡るサイクリストの休日旅~

仁王輪道を駆け抜ける!~1泊2日:国東半島の歴史と文化を巡るサイクリストの休日旅~

九州のサイクリストにとって憧れの 【*仁王輪道】。初心者から上級者向けまで9コースが設定されていますが、今回ご紹介するのは、普段はサイクリストとして走っている方の休日におすすめしたい、特別なコースです。

 

e-bikeをレンタルして、1,300年以上の歴史を誇る六郷満山の神仏習合文化を肌で感じながら、文化やグルメを満喫する1泊2日の旅。

憧れの地を、普段のライドよりも気軽に楽しめる、サイクリストの休日旅にぴったりのルートをご紹介します!

 

仁王輪道公式HPはこちら

 

DAY01

 

杵築市でe-bikeをレンタル。歴史と文化に触れる旅へ出発!

 

まずは【杵築観光案内所】で自転車をレンタル。ここではスポーツタイプの電動アシストe-bikeを借りることができます。2日間のレンタルが必要なので、必ず事前にweb予約をお忘れなく!

ではここから国東半島の文化と歴史に触れる12日の旅、スタートです!

 

 

 七島藺工房ななつむぎで旅の記念に工芸体験

 

杵築観光案内所を出発し、山間の道を走ること約1時間半。スタート直後から山岳エリアの上りが続き、走りごたえのあるルートですが、e-bikeなら快適に楽しめます。最初の立ち寄りスポット【七島藺(しちとうい)工房ななつむぎ】へ到着。ここで今回の旅の思い出となる工芸品作りを体験してみましょう!

「七島藺(しちとうい)」とは、いぐさと同じく畳表の材料となる植物ではありますが、いぐさとは異なる植物で、なんと国東半島でしか栽培されていない希少な植物です。
ここでは、大分の七島藺作家・岩切さんによる指導で工芸品作り体験ができます。力強い七島藺の感触を肌で感じながら自分で作った作品は、愛着もひとしお。国東半島独自の歴史や文化に触れながら、旅の記念品を手作りする、 そんな贅沢なひとときを楽しんでください。

 

 

さすると足腰が強くなると言われる仁王像を拝む

 

 

次は、サイクリストにとってパワースポットともいえる場所へ向かいます。

七島藺工房ななつむぎから20ほどの場所にある【両子寺(ふたごじ)】は、国東半島の歴史を語る上では外せない場所です。

紅葉と子授けで有名な両子寺は、奈良時代の718年に仁聞菩薩により開基。六郷満山の総本山であり、修験道の聖地です。

静寂に包まれた空気の中、参道を進んでいくと、石段の両脇にそびえ立つ、力強く威厳のある仁王像が姿を現します。

1,814年に作られたこの仁王像の足をさすると足腰が強くなるといわれており、まさにサイクリストにとってパワースポットといえますね。

境内は「全国森林浴の森百選」にも選ばれるほど豊かな自然に恵まれており、文化財なども点在していて見ごたえあり。深呼吸しながらのんびり散策すれば、身も心も浄化され、さらなるパワーもいただけそうです!

 

両子寺は、国東半島のほぼ真ん中に位置し、標高720mの山深い場所にあるため、そろそろ程よい疲労感が出る頃です。普段ならここから追い込みをかけたいところですが、今回は休日の旅。ここでランチを食べて、ゆっくり休憩しましょう。

 

カフェで休憩後、本日のお宿にチェックイン

 

両子寺から約20分、本日の宿泊先【まめのもんや】へ移動します。ここは、サイクルフレンドリーなカフェ&宿として 『バイシクルクラブ』2025年3月号 でも特集された注目のスポット。まずは、おしゃれなカフェで地元食材を使った体に優しいデザートやカフェメニューを楽しみながら、ライドの疲れを癒しましょう。

 

バイシクルクラブ記事前半後半はこちら

 

本日一晩過ごすのは、古民家をセンスよくリノベした、とっても素敵な一軒宿。ここは11組限定。室内にはテレビもないので、静かな空間でリラックスした夜を過ごせます。

 

 

 

DAY02

 

朝の静寂に包まれた国宝富貴寺へ

 

 

宿を出て山道を30走り、最初の立ち寄りスポット【富貴寺】へ。

ここは平安時代に宇佐神宮大宮司の氏寺として開かれた由緒ある寺院で、九州最古の木造建築。国の重要文化財に指定されている「阿弥陀如来座像」は、宇治平等院鳳凰堂、平泉中尊寺金色堂と並ぶ日本三阿弥陀堂のひとつに数えられており、ぜひ見ておきたい仏像です。

 

朝の澄んだ空気の中、大分の歴史に想いを馳せながら古刹散策を楽しみましょう。

 

ランチは大分の郷土料理「だご汁」を

 

 

富貴寺のすぐ前に位置する田舎料理専門【榧の木(かやのき)】でお昼ご飯。ここでは地元の食材をふんだんに使った大分の郷土料理「だご汁」がおすすめです。

手打ちのもちっとした食感のだんごと、出汁の効いた味噌味の温かいスープは、ライドで疲れた体にじんわり沁み入ります。

 

 

平安時代に作られた圧巻の仏像群を拝観

 

 

榧の木から15、県道655号線沿いにある【真木大堂】も、国東半島の歴史に触れるには必ず訪れたい場所です。
収蔵庫に収められている9体の仏像は、昭和25年に国の重要文化財として指定されました。本尊の阿弥陀如来坐像(約250cm)は、平安時代の中〜後期の作で、極楽へ導いてくれる仏とされています。また、像高255cmの木造不動明王立像は、木彫不動としては日本一の大きさとも言われています。

今でも地元の人々の厚い信仰を集めて、大切に保存されている仏像群、ぜひ時間をかけてじっくり拝観してみてください。

 

 

旅の最後は杵築の城下町でほっと一息

 

 

真木大堂から山間の道を40ライドし、旅のスタート地点、杵築市へ戻ります。

12日サイクリストの休日旅、最後の立ち寄りスポットは江戸時代から続くお茶屋【お茶のとまや】です。

白壁・瓦ぶきの歴史を感じる店舗は、城下町杵築の商家の代表的な建物として、平成30年に国指定登録有形文化財に指定されました。
古き良き城下町の雰囲気を感じながら こだわりのお茶と和菓子でほっと一息つきましょう。

 

e-bikeを杵築観光案内所へ返却し、仁王輪道を巡る休日旅はここで終了です。

今回ご紹介したこのルートは「サイクリストの休日旅」がテーマなので、走るのが目的の普段のライドではできないような、大分の歴史や文化を体験できる立ち寄りスポットを盛り込んでいます。サイクリスト憧れの仁王輪道の新たなコースとして、ぜひ次の休日に走ってみてください!